日光連山から流れ、神橋をくぐる大谷川は、 ふもとの扇状地を流れ、 良質な水を生み出します。 きよらかな日光伏流水を活かし、 菓子の素材を見極め、 昔からの技術を受け継ぎ、 また、新しい味をつくりだす。 わかやま しかできないことにこだわり、 〝和のお菓子〟で感動としあわせを つくりつづけます。
若山商店の始まりは、戦後まもなくの昭和21年。
現社長の父により、宇都宮市伝馬町にて創業されました。
当時、10ヘクタールもの広大な農地で竹と栗を扱う農園を営んでいたこともあり、その栗を使った菓子作りが始まりました。
創業当時から、「若山といえば栗」といわれるほど、栗菓子には強いこだわりがあります。
長い歴史の中で完成された独自の技術を用い、数日間かけて煮た、やわらかく、かつ美しく黄金色にかがやく栗を使用しています。
若山農場の有機栽培で育った和栗のみを使用した『御栗』。渋みのある皮が残らないよう一つひとつ手作業でくり抜き、わずかな砂糖だけ使用し、風味を損なわないよう、熟練した技で仕上げ、和栗本来のやさしい風味と濃厚な味わいにつくりました。
良質な素材を厳選することは、美味しい和菓子を作る上で最も重要です。
果実が大きく風味が良い「若山農場の和栗」
定温倉庫内でじっくりとでんぷんを糖化させた蔵出しの「紅あずま芋」。
床井柚子園の皮が厚く、香りが強い「宮ゆず」。
赤羽いちご園の新鮮な「とちおとめ」「スカイベリー」。
また、栃木県(下野国)は良質な農産物の宝庫であり、地元の農家さんと提携し、和栗をはじめ、いちごやゆずといった様々な新鮮でおいしい素材を直接取り引きしています。
素材に詰まったうまみを引き出し、ぎゅっと凝縮して和菓子に仕立てるためには、添加物など余計なものは必要ありません。
わかやまのかんばん商品である羊かん「ほんの気持ち」は、熟練の職人が厳選した栗をひとつひとつ手作業で刳りだした栗の実と砂糖、かんてんだけを使用しています。栗のうまみをシンプルに、美味しくお楽しみいただけます。
そして、もう一つ重要な素材は”水”です。日光連山から染みだし、神橋の下をくぐる大谷川は、ふもとの扇状地を流れ、きよらかな良質な水を生み出します。この日光伏流水がわかやまのすべての和菓子に深みをつくり出しています。
お菓子づくりの現場は、機械と製造ラインによる大量生産か、完全手作りによる少量生産かに分かれるのが一般的です。
わかやまでは、その両方のメリットを取り入れた「手作りによる大量生産」を実現しております。
蒸し羊かんなどは「板流し」の手法を用い、機械だけでは難しい細かい作業を熟練の技術を持った職人が担当します。
美しく、どこを食べても美味しい食感になる二層に分かれた羊かんなどは、人の手がなければ決して作れないもの。
そういった手の込んだお菓子でも、小量から大量生産まで、お客様のご要望に応じて承ることができるのが、職人気質のわかやまの強みです。
土・水・太陽・風と一緒に、じっくり、しっかり手間をかけることによって、素晴らしい素材が生まれてきます。また、わたしたちの知らない素材、大きさや見た目でそのままでは流通できないけれど味は変わらない素材。
そういった宝物を活かして、農家さんといっしょに、これからも新しい和菓子をつくっていきます。